そもそもどうなの?百人一首とかるたの違いについて

ここで、百人一首とかるたの違いについて見ていきたいと思います。かるたと百人一首は、両方とも読み札と絵札の2種類に分かれていて、読まれた札を取るカードゲームである点は同じです。

百人一首もかるたの一種であり、百人一首が使われたかるたが『百人一首かるた』であり、いろは歌が使われたかるたを『いろはかるた』と言います。どちらとも似たような遊び方となっているものの、その点にこそ大きな違いがあることを知っておきましょう。

いるはかるたの場合は、絵札には読み札の内容が描かれた絵に加えてひだがなの初めの1字のみが書かれています。それに読み札についてはことわざなどといった短い文が書かれているのです。

そして文字札と読み札は46枚ずつあり文頭に関しては『いろは』順に並んでいます。百人一首は、藤原定家が撰んだとされる『小倉百人一首』が使われているのが特徴です。100人いる歌人の和歌が1つずつカードに書かれて、読み札には上の句が書かれており取り札に下の句が書かれています。

100枚あり、文などはいろは順にはなっていません。要するに、和歌が書かれているかどうかが、大きな違いということです。また、遊び方にも特徴があります。かるたの場合は、一般的な『かるた取り』という遊び方があり、その場に絵札を広げて置いて読み札を山のように重ねて置きます。

読み手が読み札を1枚ずつ読んでいって、それ以外の人はそれにマッチする絵札を探して取るのです。読み札が全部読まれた時に、絵札を最も取っていた人が勝ちとなります。続いて『逆かるた』は、読み札を広げ絵札を山に重ねます。

参加している皆が順々に山の絵札を引いていって、引いた絵札の読み札がどれなのかを探して取っていくという遊びです。山札が終わった際に、多くの取り札を取っていた人が勝ちとなります。

また、『よ~いドンかるた』というのもあるのを知っているでしょうか。これは壁や床に貼られた絵札を読み手が読み終えたなら、よ~いドンで一斉に取りに行くというものです。絵札を多く取った人の勝ちとなります。

通常のかるたとは一風変わった遊び方があるというのも、覚えておくと良いかもしれません。『よ~いドンかるた』などは、広い場所でも身体を動かしつつ遊べることから、子供たちの集まるパーティーや子供会などで行ってみるのも一案でしょう。

百人一首の遊び方に関しては、ちらし取りや競技かるたなど様々ありますが、他の記事で詳しく紹介していますので、ここでは詳細は割愛したいと思います。他の百人一首の遊び方の記事を読んでいただければ、通常のかるたとの違いが分かるのではないでしょうか。

かるたの起源について『カルタ』という名前は、カードの意味であるポルトガル語の『carta』が日本に伝わったとされています。それでも日本には、平安時代より『貝合わせ』という二枚の貝殻を合わせる遊びもあって、これが欧州のカードゲームと融合して元禄時代に今のような遊び方となったのです。

日本におけるかるたは、16世紀に今の福岡県大牟田市で作り始めたのが最初とされています。