私のオススメ百人一首はこれだ!心に響く四季の和歌を集めました

じゃじゃーん!今回は独断と偏見で、私が大好きな四季を扱った百人一首を選んでみました。アナタに響く謳になればと思います。

最初に紹介したい謳は、やはり有名どころからスタートしないとアナタの心を捕まえられないと思い…。と言いながら、百人一首の一番最初の謳は誰もが聞き覚えがあると思います。

天智天皇(てんじてんのう)が詠んだ謳です。「秋の田の かりほのいほの とまをあらみ わが衣手は つゆにぬれつつ」

この謳を現代文に訳すると「サラリーマンな私 雨で着ている服も濡れたまま 今日も残業 田んぼで仕事中」こんな感じです。何とも言えない残業の謳だったんですね。

クスッ!と笑えませんか?百人一首って意外と身近な感じって感じませんか?言葉が昔の言い回し方だから、何となく敬遠しがちになっていたと思います。

アナタの心、少し掴んだかしら?では二つ目に紹介する百人一首は、映画の題名にもなった上の句部分が有名な謳です。在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん)が詠んだ謳です。

「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれないに 水くくるとは」この謳は美しい自然の風景を詠んだ謳です。では現代文に訳します。

「鮮やかなもみじ色 この川を赤色に染めて たとえようのない 神秘的な風景」となります。この美しい風景が、アナタの目の前に浮かんできたと思います。

秋の謳が二句続いたので、季節を春に戻したいと思います。アナタは春と聞いたら何を連想しますか?桜ですか?菜の花ですか?では百人一首からは、33番句のこちらを紹介します。

「ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」こちら謳を詠んだのは、紀友則(きのとものり)です。この謳も春先の風景を詠んでいます、では現代文に訳してみます。

「心なごむ春の日に なぜ桜の花たちは 急いで散ってしまうか」と謳ってます。こちらの風景も、目の前に想像できる景色だと思います。さりげない風景の一部分を詠んだ謳も何とも味わい深いと思います。

では次に、夏を題材にした百人一首を紹介したいと思います。「夏の夜は まだよひながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ」清原深養父(きよはらのふかやぶ)が謳ています。

現代文に訳すると「夏の夜は短い だから月は姿を消せず 雲の後ろにかくれてるのかも」と何とも可愛らしい謳です。夏の夜空の風景がこの謳の題材です。

最後に、冬をテーマにした百人一首を紹介したいのですが…。なかなか分かりやすい季語が、入っている和歌が見当たりませんでした。なのでこちらを、紹介しようと思います。

「花さそふ あらしの庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり」入道前太政大臣(にゅうどうさきのだいじょうだいじん)が謳っています。

雪は冬の季語になりますので素直に解釈してもいいとは思いますが、この和歌を現代文に訳すると「美しい花は嵐の庭で雪のように散っている 私も同じ様に歳月が過ぎて散っていく」

花びらを雪に例え、花びらが散る風景を人生の歳月に見立てた和歌です。なんとなく寂しさが感じられます。

この様に四季を扱った百人一首もまた味があり心に響きます、アナタは誰の謳が気になりましたか?少しでも百人一首に、興味を持ってもらえると嬉しいです。