決まり字というのは、歌を上の句の初めより読んでいって、その歌がどの一首にあてはまるのかが決まってくる文字です。百人一首の、上の句を聞きどの札なのかを判断する点に観点を置き、できるだけスピーディーに札の判断ができるように百首全部において分析した結果、得たのが決まり字の特徴となっています。
例えば、読み手が読み始めて、初めの音が『あ』だったなら、『あ』から始まる音は十六首あるため、その中でどの歌を指しているのか分からないでしょう。『あき』と歌ったなら、該当する歌も絞られてきて『あきのたの かりほのいおのとまをあらみ わがころもでは つゆにぬれつつ』か『あきかぜに たまびくくもの たえまより もれいづるるきの かげのさやけさ』のうちのどちらかであると分かるでしょう。
さらに、次の音が『の』ならば『あきの』になりますので『あきのたの』の歌であり『か』であれば『あきか』の『あきかぜに』の歌であると判断できます。決まり字の部分まで聞いてしまえば、最後まで歌を聞かないとしても、正しい札が取れる可能性が高まるのです。
この『あきの』や『あきか』が決まり字となるので、覚えておきましょう。決まり字を覚えていれば、札を取る際の最も早いタイミングを知れますし、有利となります。それに、上の句と下の句の決まり字を覚えていれば、かるた取りができますし一首そのまま覚える必要はなくなります。
決まり字には、その文字数次第で『一字決まり』から『六字決まり』まであるのです。一字決まりは、その一文字で始まる歌が一首だけ該当する歌になります。七首あり、『む』『す』『め』『ふ』『さ』『ほ『せ』があてはまるでしょう。
前出の『あきの』という決まり字は三字決まりであるものの、もう『秋風に』の歌が読まれていたなら『あき』の二文字のみでかるたを取りに行くことができます。決まり字というのは、かるた取りの競技が進んでいくとその文字数が変わっていくということです。
そして決まり字は札と共に覚えればより効率的になるため、『札流し』によって決まり字を声に出しつつ何回も繰り返し練習していくのも1つの方法となります。この『札流し』というのは、取り札を認識するスピードをアップさせるためにある、百人一首の伝統ある練習方法の1つです。
百人一首の札があればできる練習法であり、最初に札を幾つかの山に分けて置きましょう。それから時間の計測を開始したなら、札を手に取りどんどんと決まり字を読んでいきます。その後に、100枚読み終えたならタイムの確認をします。
きちんと声に出して読むことがポイントであり、少しでも早くできるように速度を上げていくことが大事です。札流しをマスターすれば、札への迷いもなくなってくるはずです。覚えるのも大変かとは思いますが、決まり字は百人一首(競技かるた)をする上でも特に大事になってくる基礎知識となります。
全部を淀みなく言えるようになるために、しっかり覚えるのがカギです。
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